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マーメイド06-8int




【@右巻きソフトウエア】 「初・体験教室」 「初・体験倶楽部」 「怖くない怪談」 「ないしょのえろカタログ」

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インターミッション


■ハンス(仮名)は館の庭で、溜め息をついていた。

 人魚姫が会ってくれない…。
 もーほー茸の一件が片づいてからというもの、固く玉室の扉を閉ざしたままなのである。
 もちろん、ギルドの者やメイドたちには扉を開く。
 開かないのは、ハンス(仮名)にだけ。
 封印の寝顔さえも見せてくれない。
 まるでハンス(仮名)を避けているかのようである…。
「なんか、気に障ること…したかなぁ…」
 心当たりがいっぱいありすぎる下半身なのであるが、それが主人公の運命(さだめ)なのであるからして。
 いいかげん、人魚姫にも諦めてほしいものである。
「アンタのせいじゃないわよ」
 溜め息をつくハンス(仮名)の隣に、飛び猫・ニーヤが足を降ろした。
「じゃ…なんで会ってくれないの…?」
「それはその……。
 わかんないけど、アンタのことを怒ってるワケじゃないわ。
 それは保証してあげる」
「ふうん…」
 気のない返事で、ハンス(仮名)は池の水面に視線を落とした。
 そして無言のまま、漂う枯葉を見つめ、ただ溜め息をつくばかり。
 見ている者まで切なくなる。
「ハンス(仮名)…そんなに、姫さまに会いたい…?」
「うん…会いたい…」
「ねぇ? 姫さまのどこが、そんなに好きなの…?」
「どこが…って…」
 ニーヤは小首を傾げ、ハンス(仮名)の瞳をじっと見つめていた。
「ニーヤ…もしかして…」
「……」
「…発情期なの?」
「ハァァ?!」
「キミの気持ちはありがたいけど、でも、ボクは人間でキミは猫なワケで…。
 いや、種族を超えた愛は美しいかもしれないけど、それは幻想という名のエデンの東なワケで…ね? わかるでしょ?」
「わかるか、下半身ボケッ!!」


■りりんに体を洗われ、ハンス(仮名)は泡だらけとなっていた。

乳フェチ2 ツンデレIカップ レースクイーン理沙〜パイズリ編〜(みるくぱい)[協力]ぎゅっと!(みるくぱい)
「なにか気に障ること…したのかなぁ…」
 人魚姫が会ってくれない…。
 ハンス(仮名)はりりんに、悩みを打ち明けてみた。
「エチケット違反じゃなかったの?
 他の女の子の話しは?」
「あ。ごめん…」
「うふふ。いいのよ」
 りりんは、実姉のような微笑を浮かべた。
 ハンス(仮名)からいいだすなど、よほど気にしているのだろう。
「ニーヤはなんていってるの?」
「気にするなって。ボクのせいじゃないから」
「そう。なら…いいことかもね…」
「いいこと?」
「ん〜。でもわるいコトかも…」
「え? え? それどういうこと?!
 わるいコトって?!」
 慌てるハンス(仮名)に、りりんはクスクスと笑った。
「うふふ。あたしが、ヤキモチ妬くから」
「へ?」
「こんな風にね…」
 そういうとりりんは、股間を扱きながら、ハンス(仮名)の尻に指を滑らせた。
「あ、あ、そ、そんなトコ…あはん〜〜」
「うふふっ!
 元気になったみたいね♪」
「う、うん…たまにやって」


■ハンス(仮名)は空を見上げていた…

 人魚姫が会ってくれない…。
 出てくるのは溜め息ばかりである…。
「だ〜れだ?」
 手を取られると、ほのかに柔らかい感触。
 相手を見るまでもなくわかる。
「おっぱいのちっちゃいスフィア」

「んもうっ! ハンス(仮名)ったら、えっちぃ〜♪」
 スフィアは頬を抑えて、照れ笑い。
 いつもならしかりつけるトコロであるが。
 いまのハンス(仮名)は、溜め息しかでない。
「スフィアはいつも元気だね…」
「ハンス(仮名)はなんか、元気ないね?」
「姫さまは…元気?」
 聞かれてスフィアは、顎に指をあてて雲を見上げた。
「ん〜、ずっと眠ってるけど…。
 起きるとハンス(仮名)みたいに、溜め息ばっかりかも」
(あ〜…やっぱりボク、なんかしたんだ〜…)
 ハンス(仮名)は頭を抱えた。
 そして走馬灯のように記憶を巡らせていると、ふんわりとした感触に包まれた。
 スフィアが甘えるように、抱きついていたのである。
「ねぇ、ハンス(仮名)?
 また海に行こうよ」
「海?」
 スフィアはニッコリと、ひまわりのような笑顔を作った。
「うん! 前に行ったでしょ?
 みんなで海水浴!
 今度は姫さまも誘って! ね?」
 それをきっかけに人魚姫と仲直り。
 いいアイデアかもしれない。
「海水浴か…」
 しかし人魚姫には、そこまでの自由はない。
「残念だけど、姫さまは無理だろうね…」
「え〜。姫さま、かわいそう…。
 海で泳ぐの、すっごく気持ちいいのに…」
 幼いスフィアは、しょんぼりと肩を落とした。
 まるで朝顔が萎んだようである。
 人魚姫も、海で自由に泳ぎたいであろう…。
 スフィアの様子は、人魚姫の気持ちを代弁してるようにも思われた。
「う〜ん…紋章が集まったら…行ける、かも…」
 紋章と故国復興資金。
 いくら偏屈な爺さんでも、それなら海水浴くらい許可してくれるであろう。
「それじゃ、約束!」
 スフィアが小指を差し出す。
「紋章が集まったら、みんなで海水浴行くの。
 姫さまに知らせたら、きっと喜ぶよ?」
 スフィアのいうとおりかもしれない。
 溜め息ばかりついていても、人魚姫の笑顔を作れはしない。
「うん。ありがとう、スフィア!」
 スフィアと小指を結ぶと、ハンス(仮名)は元気が涌いてくるのであった。

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