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マーメイド06-1




【@右巻きソフトウエア】 「初・体験教室」 「初・体験倶楽部」 「怖くない怪談」 「ないしょのえろカタログ」

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ビョーキのハンス(仮名)


■今日も日が落ちて、宵の口…

 街から遠征したハンス(仮名)と飛び猫・ニーヤは野宿をしていた。
「……もぐもぐ」
 ハンス(仮名)はうまそうに、野茸をほおばっていた。
「なに食べてるの? ハンス(仮名)?」
「まっ茸。はぐはぐ……」
 その野茸の傘は黒っぽい赤。
 形も仮性包茎のナニを思わせ、なんとも卑猥である…。
「これは“まっ茸”といって、美味この上なく、食べた者は精力絶倫になるんだ」
「へぇ〜、くわしいのね。見かけによらず」
「放浪生活が長かったからね。
 食べながら覚えた」
「……へ?」
「おいしいのは、食べられるキノコ。
 アタッタのは、食べられないキノコ。
 これはおいしいから、食べられるキノコ!」
「……」
「いろいろ食べたよ〜。
 目がグルグルまわるのとか、世の中がピンク色に見えるのとか」
「よく死ななかったわね……」
「ニーヤも食べる?
 おいしいよ〜……イカ臭いけど」
「す、捨てなさいよ。
 毒キノコだったら、どうすんの?!」
「大丈夫だって。ボクが信じられないの?」
「し、知らないからね、あたしッ!」


■ハンス(仮名)は娼館で、りりんに洗われていた。

「……ハンス(仮名)」
 りりんが不信な顔で、ハンス(仮名)の股間を見つめる。
「今日は元気ないのね…」
「ん? そんなことないよ、ホラ」
 と、力を入れてみるも、おちんぽ様はくんにゃり…。
「あれ? ……ホントだ。
 ねぇ、おっぱいで摩ってみてよ」
 りりんは柔らかい胸で小さいままのおチンチンを包むと、揺り起こすように揺さぶった。
「……ダメ。
 自信なくしちゃうわ……わたし…」
「変だな……まっ茸食べたのに……」
 そういって、ハンス(仮名)が自分でさわると……ムクッと思い出したように、おちんぽ様は起き出した。
「あれ?」

「ハンス(仮名)、今なんていったの…?
 まっ茸、食べたとか……」
「うん。食べたよ。
 イカ臭い新鮮なヤツ」
「きゃあッ! きゃあッ!! きゃあッ!!!
 誰か! 誰か、消毒薬をッ!」
 りりんは似つかわしくない悲鳴をあげ、湯殿を慌てて飛び出した。
「りりんにナニしたのよッ!」
「ぐぎゃっ!」
 飛び猫がただならぬ様子を聞きつけ、ハンス(仮名)に跳び蹴りを喰らわせた。
「なにすんだよ、もう…。
 きっと、まっ茸の威力にびっくりしただけだよ」
「それ、まっ茸じゃないわよ、ハンス(仮名)」
 タオルで手をふきふき、りりんが戻って来た。

「もーほー茸よ」
「もーほー茸…?」
「そ。
 傘は黒っぽい赤、苛性包茎のおちんぽみたいな形で、イカ臭かったでしょ?」
「うん」
「もーほー茸はまっ茸に似てるけど、猛毒をもってるのよ。
 食べた者は、男じゃないと勃たなくなるの」
「またまた〜。冗談ばっかり〜」
「ほんとよ。
 その証拠に、わたしみたいな美女に触られてもなんともなかったのに、自分でやったら勃ったじゃない」
「…………」
 いわれて、ハンス(仮名)の顔から、ゆっくり血の気が引いてゆく。
「ウソォォォォォォォッ!!!!!!!!!」
「ほうら、見なさい。
 変なモノ、拾い食いするからよ。
 これで一生、女の子とはサヨナラねっ!」
 いい気味とばかりに、飛び猫・ニーヤは鼻で笑った。
「イヤだァァァァァァァァッ!!!!!!!
 そんなの、イヤだァァァァァァァァッ!!!!!!!」
 この世の終わりとばかりに絶叫する、ハンス(仮名)。
 その気持ちは分からなくもない。
「いい気味じゃない。
 ねぇ、りりん」
 ニーヤがりりんに微笑む。
「それが、そうもいかないのよ。
 ほうっておくと、“もーほーさんがイチャついてる”っていう幻覚に襲われて、狂い死にするの」
「イヤだァァァァァァァァッ!!!!!!!
 そんなの、イヤだァァァァァァァァッ!!!!!!!」
 床に転がり、ハンス(仮名)は半狂乱。さすがのニーヤも、微妙な面持ちである。
「い、いい気味よ。て、天罰だわ」
「でも、ちょっとかわいそうね…」
「イヤだァァァァァァァァッ!!!!!!!
 そんなの、イヤだァァァァァァァァッ!!!!!!!」
「うるさいわねッ! もうッ!」
 転がりのたうつハンス(仮名)を、ニーヤは叱り飛ばした。
「……だって…だって……グスン……。
 ……スン……スン…ウエン……グスン…グスン…スンスン…」
 絶叫を止めるとハンス(仮名)は、今度は部屋の隅ですすり泣き。
 まるで梅雨の長雨である。
「ああ、もうっ! うっとおしいわねッ!!
 なんとかならないの、りりん?」
「そうね……瑠歌(るか)なら、なんとかなるかも……」
「ほ、ホント? その人なら、治してくれるのッ?!」
「ええ」
「瑠歌って……白イルカの瑠歌?
 だ、だめよ、それはっ!!」
「でも、それ以外に治せる者はいないわ」
「でも……」
 捨てられたポチのような、ハンス(仮名) の目。
 ニーヤは仕方なしの溜め息をついた。
「……わかったわよ」
 りりんは同情するように苦笑を漏らした。
「瑠歌なら、水平線の入り江にいるはずよ」
「水平線の入り江ッ!
 じゃ、行こう、さっそく行こう、すぐ行こうッ!!」
 飛び猫の首根っこを掴み、ハンス(仮名)は服も着ずに飛び出す。
「あ、それとハンス(仮名)。
 そのビョーキ、ソコに触った人にも移るから。
 治るまでココに来ちゃダメよ?」
 走るハンス(仮名)が凍りつく。
「……グスン……スン……」
 ハンス(仮名)は膝を抱え、再びすすり泣きを始めた…。


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