信じてよ……
■床の上で、ピアスは悶え苦しんでいた。
「あ、…う……ん…ハァ…ぁ…」
催淫剤の効果は“うつぼ=かずら”の痺れを上回るのだろう。
ハンス(仮名)とニーヤの目があるというのに、ピアスは火照った吐息を漏らし、自らの乳房を揉みしだいていた。
「え? え? なんで? え?」
身悶えるピアス、手の中の「催淫剤」の小瓶、噛みつかんばかりのニーヤ。
ハンス(仮名)はただ、ただ、うろたえていた。
「ボクはただ、ピアスにいわれた通り、ここから……」
観音開きに戸棚を開けると、「毒消し」とラベルのついた小瓶があった。
「…取って……て、なに、コレっ?!」
さっき開けなかった側の扉に隠され、その存在に気づかなかったのだ。
「卑怯よ、ハンス(仮名)!
こうでもしなきゃ、あたしに勝てないのッ?! ウッ!」
「ハンス(仮名)、これはどういうこと?
アンタ、こうまでしてピアスとえっちしたいのッ?!」
うろたえるハンス(仮名)を、ピアスとニーヤはあからさまな軽蔑で非難した。
「そんな、ボクはそんなつもりじゃ…」
「ピアスとはえっちしないっていってたクセにっ!
アンタを信じた、あたしが莫迦だったわッ!!」
「ウソじゃないよ…。
この瓶だって、さっきまでは「毒消し」だったんだよ…」
それがなぜ「催淫剤」に変わったのか、当のハンス(仮名)が一番知りたかった。
「ほんとだよ、ニーヤ…。
信じてよ、ピアス…」
「よ、寄るな、女ったらしッ!」
ピアスはビクっと、痺れる身体で後ずさりをした。
その頬は怒りからか、催淫剤の火照りからか、真っ赤に紅潮していた。
「こんなワナにハマるなんて…んくっ!
ぁ、あたし、きっと死ぬんだわ……。
火照った身体を揉みしだいて…収まることのない疼きに悶えて…。
ぁ、あたしはここで、悶え狂って死ぬんだわ……アンッ!」
「そんな、死ぬなんて…」
「うるさいッ、詐欺師ッ! ……うッ!」
「さ、さぎしぃ…?!」
「そうよッ! 詐欺師よッ!
どうせ、300人の女も、こうやって騙したんでしょッ!
所詮あんたも、紋章目当ての薄汚いオトコなのよッ!」
さすがにハンス(仮名)も顔色が変わった。
「だ、騙してなんかないッ!」
その声に、飛び猫・ニーヤは身を縮めてしまった。
ハンス(仮名)がこんなに怒ることなど、初めてであったのだ。
しかし、ピアスはお構いなしだった。
まるでその身体の激しい疼きを、ハンス(仮名)にぶつけるかのように毒舌を浴びせ続ける。
「ほら、ウソッ! ウソ、ウソ、ウソッ、ウソつきィッ!!
アンタの口から出たものは、ホントのことも、みんなウソになるのよッ!
シレッとした顔で、息をするようにウソをつくのよっ!
姫さまだって騙してるんだわッ!
あたしの料理がうまいだなんて、見え透いたウソだったのよッ!
…ぅ…クゥん…っ…!」
ハンス(仮名)はピアスの雑言を、何もいわず、黙って聞いていた。
その顔には怒りも憤りもなく、ただ“冷たい”としかいいようがない。
ニーヤは不吉な寒気に、身が凍っていた。
「じゃ、みんな、ホントのことにすればいいんだね」
抑揚のない声でいうと、ハンス(仮名)はニーヤに手の平をひろげた。
「な、なによ、この手は…?」
「鍵。合い鍵をかして」
「いやよッ!」
「ボクはピアスとえっちしたくて、こんなコトをしたんじゃない。
でも君もピアスも、そんなのはウソだっていう。
だからピアスとえっちすれば、ホントになるでしょ?!」
「なんで、そうなるのよッ!!」
ニーヤにはハンス(仮名)のいっていることが、まったく理解不能であった。
「あうんッ!」
ピアスの苦しむ声が大きくなる。
「あそこの戸棚に、もうひとつ合い鍵があるんだ。
なんであそこにあるのか、わからないけど…」
「だったら、それを使えばいいでしょッ!
なんで、あたしの合い鍵なのよ?!
触んないでッ!!」
逆上した飛び猫が、ハンス(仮名)の手を払う。
弾みで爪が触れ、ハンス(仮名)の手を鋭く引っ掻いた。
「こ、これは絶対、渡さない…ッ!」
「ボクは、あの鍵は使いたくない。
ニーヤからその鍵を借りたいんだ」
「だからなんで…」
「お願い、鍵を渡して…」
ハンス(仮名)の手に血が滲む。
穏やかなハンス(仮名)の瞳が、ニーヤを見つめる。
ときおり、ピアスが狂おしげな声を上げた。
「アンタ、なにいってるか分かってるの…?
素直にウソつきだって、いっちゃえばいいじゃないの!!」
ニーヤはハンス(仮名)に鍵を投げつけると、逃げるように小屋を飛び出した。
鍵はハンス(仮名)の胸に当たり、床に虚しい音を立てた。
「…ぃ、ぃゃ……も、もう…ダメ…ガマンできない……っ…」
ピアスの手が、自分の胸を揉みしだきながら、疼く股間へ戸惑い滑る…。
ピアスは悶え苦しみながらも、ソコへの慰めだけは、必死に抵抗を続けていた。
ソコへ指を入れれば、卑怯なオトコに負けたことになる…。
しかし、ひどくなる一方の疼きは、もはや抵抗できるレベルではなくなっているようだ。
「あンっ!!」
割れ目に指が滑り入ると、ピアスはあられもない嬌声をあげた。
「…ァ…ぃ、ぃゃ……き、気持ちィィ…こんな…ぃゃ……っ…」
震える吐息で呟いても、慰めの指を止めることはできない。
ピアスは自分の中指をオトコの肉棒のように、疼く洞穴の中へはしたなく出し入れさせていた。
「苦しい? ピアス?」
貞操帯をはずし、裸になったハンス(仮名)が近づくと、ピアスはその身をビクンとさせた。
まるでハンス(仮名)の存在を忘れていたかのようだ。
「な、なにするのよ…!」
痺れの抜けきらないピアスは弱々しいものだ。
抵抗らしい抵抗もできず、両腕を頭の上に抑えられてしまった。
「は、放しなさいよっ! 嘘つきッ!」
「ボクはピアスとえっちしたくて、催淫剤を使ったんだよ。
これでいいでしょ?」
「…やっぱり、そうだったのね……」
「うん。ボクはピアスとえっちしたい」
無防備になった、こぼれ落ちそうな乳房に、ハンス(仮名)は顔を近づけた。
強く揉みすぎていたのだろう。
ピアスの乳房は、かるく赤くなっていた。
そして、ブランデーのような芳香を立ち上らせていた。
おそらく火照りきった身体が、催淫剤をそうさせているのだろう。
酒に弱い者なら、香りだけで酔ってしまいそうだ。
「やめて……」
紋章の下の乳首を口に含むと、ブランデーのような味が、頬をカーッと熱くさせた。
身体に擦り込まれた催淫剤の味だ。
白い乳房を揉みながら食むと、上質なデザートを味わっているような気分になる。
「…や…やめて…ってば……ハァ…ンンっ…!」
チューチュー、音を立て、乳首に貪り吸いつくと、ピアスはすぐに抵抗の力を失った。
どうやら、意地汚く求められるのが好みなようだ。
諦めたかのように、細い女の腕からは力が萎えていた。
「ピアスもウソつきだね。
ココはやめて欲しくないみたいだよ…?」
すっかりとんがった乳首を、摘まみヒネる。
「ひんっ!」
勝気なピアスにしては、ひどくかわいい啼き声だ。
「うふふ。ピアスは敏感なんだね」
「さ、催淫剤のせいよ…」
「痛くされた方がいい?
やさしくされた方がいい?」
にこやかにいうと、ピアスはグッと睨んできた。
それは抵抗の意志よりも、返事に困っているように見える。
への字に結んだ唇に欲望をソソられると、自分の唇を押しつけるようにピアスの唇を奪った。
「むンッ!!」
ピアスの唇は、火照りきって熱い。
その熱を味わうように、引き結んだ唇に舌を分け入らせ、貪欲にキスを強要する。
最後の砦とばかりに閉ざす唇。
だが乳房を下から揉み上げると、快感の吐息を漏らして、難なくその門を開いた。
そしてすぐに、犯し吸う相手の唇を求めて、吸いつき、熱い舌を延ばし始めた。
「…そんなに…あたしとえっちしたかったの……?」
唇を離すと、荒い呼吸の中、弱々しくピアスが聞いてきた。
「そうだよ。ボクはピアスの紋章が欲しいんだ」
ムチッとした内腿を撫でながら、閉じた足を開かせる。
「さ、…触らないで…っ……」
それは本当に言葉だけだ。
太股を擦り合わせ、疼かせていたのは知っている。
ピアスは桃色の吐息を震わせ、されるがままに太股を大きく開いた。
「ピアスだって、ボクの紋章が欲しいんでしょ?」
「アンッ!」
割れ目の中を中指で撫でると、ピアスは大きな声をあげた。
そこはもう、ピアスの愛液でグショグショだった。
膣口を探し当て、中指をゆっくり、ジラすように差し入れてゆく…。
「…ぃ、いや……いや…よ……。
こんな…の…しょ…勝負に、ならないわ……」
いやがった風を装ってはいるが、その声はうっとりしたものだ。
「そう? ピアスのおまんこは、勝負したがってるよ」
「…そんなこと……ハぅッ!」
膣壁を強めに撫でると、ピアスは大きく息を呑み込んだ。
すでに濡れている膣が、ぬちょっと指に吸い付く。
ハンス(仮名)は自分の肉棒が、ビクンと大きくなったのを感じた。
「…卑怯よ……ハンス(仮名)ぅ……」
「うん。ボクはピアスのいうとおり、卑怯者なんだ」
ぐっしょりと濡れた蜜壺を、指でゆっくりかき回す。
「…あっ…はぁ…っ……や…めて…っ…ああんっ!」
特別なにをしているワケでもないのに、ピアスは極まったような声を幾度もあげる。
それが催淫剤のせいだとしても、ここまで敏感に喘いでくれると愉しくて仕方がない。
しばしピアスの性器をイジくり回しながら、ブランデー味の乳房をたっぷり堪能する。
そうして催淫剤を舐めていたせいだろう。
股間の肉棒が、どうしょうもなく疼く。
「さあ、次はピアスの番だよ」
半ばくったりした上半身に跨がると、ハンス(仮名)は腫れ上がった肉棒をピアスに差し出した。
「勝負なんでしょ?
舐めてよ」
ピアスは意地汚くヨダレを垂らす怒張から顔を背けた。
先汁の生臭さからそうなったのだろうが、まるで肉棒を初めて見る、ウブな処女のようでとてもソソられる。
「イカくさいわ…」
「りりんは好きだっていってたよ?」
ピアスは無言で、恨めしそうにハンス(仮名)を睨んだ。
「どうしたの、ピアス? いつもの元気がないじゃない。
奪ってみなよ、ボクの紋章を…」
負けず嫌いのピアスのこと。
挑発すればすぐにのってくる。
その思惑どおり、ピアスは肉棒に手を延ばしてきた。
「あ。でもおっぱいがいいな。ボク。
パイズリでご奉仕してよ」
「パイズリ…?」
ピアスは怪訝な目を向けた。
「おっぱいで挟んで、おちんぽを摩るんだよ。
ボク、りりんにパイズリされると、すぐに出しちゃうんだ。
ピアスのおっぱいは、りりんよりもっと大きいから。
きっと挟まれただけで、イッちゃうかもね〜」
「ク、…その減らず口、騙させてあげるわ…!」
そういうとピアスは、大きな乳房に手を添え、腫れ上がった肉棒を挟み込んだ。
[協力]ぎゅっと!(みるくぱい)
「そうそう。
そのまま、摩るんだよ。ゆっくり」
「…知ってるわよ……それくらい…」
ゆっくり、揃えられた乳房が揺れる。
「こ、こう……?」
「うん……そう…」
ピアスの乳房は本当に大きなものだ。
寝たままの姿勢でも、乳房を動かし、摩るだけの余裕がある。
それは大きな動きではないけれども、腰の動きを誘うだけのものがある。
自分から腰が自然と揺れ、すぐに肉棒の快感は強まった。
乳房の火照りは少し熱く、ヌルっとした催淫剤のお陰で、乳房の滑りもわるくない…。
ハンス(仮名)の口から吐息が漏れ出ると、ピアスはニヤリと微笑を浮かべた。
「どうしたの? 押し黙っちゃって。
そんなに気持ちいい?」
挑戦的に微笑う、淫夢魔。
乳房を揺らす彼女は、そんな感じだ。
「うん…気持ちイイよ……。
ピアスのおっぱい…すごく気持ちイイ…」
素直にそういうと、ピアスは照れたように目を伏せた。
「…ぁ…あついわ……」
火照った頬で、ピアスはポツリと呟く。
「あんたのおちんぽ…すごくあつい……。
や、火傷しちゃうくらいに…おっぱいが感じるわ…」
「舐めてみて」
いわれるがまま、ピアスが素直に舌を延ばした。
柔らかい舌が敏感な先っぽに触れると、「ウッ」と声が漏れ、肉棒がビクンと跳ね上がった。
ピアスはそれに目を丸くしたものの、相手の反応に気をよくしたらしい。
乳房をいっそう大きく持ち上げ、ペロペロと真っ赤な鬼頭を舐めはじめる。
背筋を登る快感に勃起の角度が大きくなり、ハンス(仮名)はピアスに覆い被さるように両手をついた。
そしてそのまま腰の動きを大きくし、乳房の谷間を犯し責め立てる。
ピアスはパイズリを続けていたものの、その舌の動きをやめ、乳房を激しく犯し求める肉棒に、うっとり魅入られていた。
勝気なその顔を汚してみたい…。
ハンス(仮名)はそう感じると、せり上がる感覚に抗わなかった。
ドピュッ! ドドピュッ!
強い射精の快感に腰の動きは止まり、何度も脈動を繰り返して、勝気な顔に白濁をぶちまける。
「きゃっ!」
ピアスが少女のような声をあげていた。
ギュッと目を瞑り、穢されるままに、その勝気な頬に白い精液を受け止める。
その様子は、可虐のような達成感を満たすものだ。
ひとしきり射精が収まると、ハンス(仮名)の口から溜め息が漏れた。
ピアスは自分の頬に触れ、その指を穢す熱い白濁を、不思議そうに見つめていた。
「あたしの…勝ち…?」
「まだだよ、ピアス…」
まだ肉棒は大きいままだ。
いや。白く穢された顔、乳房を見ると、さらに欲棒は大きくなった。
「ず、ズルイわ、そんなの…」
不満げな彼女に、クスリと微笑がこぼれる。
「決着をつけよう…」
「か、勝つのはあたしよ!
おまんこでイカせて、紋章を奪いとってやるわ…」
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
ハンス(仮名)には、紋章のことは二の次だった。
身体に回った催淫剤は、どうしょうもなく肉棒を疼かせ、ピアスの膣を強く求めていた。
ハンス(仮名)は体の位置を変えると、ピアスの片足をあげて大きく股を開かせた。
ピアスの恥部はまさに食べごろだった。
陰唇はイヤらしく色づき、その割れ目はパックリと開いて、濡れそぼった中身が丸見え…。
紅色の秘肉はフルフル震えてさえいる。
「ピアスのおまんこ、すごいコトになってるね。
そんなにボクとえっちしたかったの?」
「は、早く入れて…」
恥ずかしさからか、ピアスは顔を背けていた。
大きなおっぱいをしてるクセに、ピアスは本当に少女のようだ。
ハンス(仮名)はかわいく思うと、ムチッとした足を抱えて、グイっと肉棒を突き入れた。
「アウッ!」
ピアスが悲鳴のような嬌声を上げた。
ハンス(仮名)はかまわず、二発、三発とストレートを繰り出す。
熱く和らいだ蜜壺は、なんなくそれを受け止め、濡れた膣壁で肉棒を歓迎する。
「…ピアスのおまんこ…すごく、具合がイイよ……」
お世辞抜きにそう褒める。
しかし強い快感からなのか、ピアスには答える余裕がないようだ。
「イ!……ア!……ヤ!……」
ピアスは堪えるように、グッと握った手を口元に当てていた。
ピアスの蜜壺は本当に具合がイイ…。
奥を突くたび、掻きだすたびに、止めどなく愛液を湧き出させる。
ぬめる膣壁は襞が絡みつくようで、その締まり具合は、幾度も吐息を漏らさせる。
ハンス(仮名)は言葉もなく、肉棒でピアスを責め立てた。
ぱん、ぱん、と肉のぶつかる音が響き、グチョ、グチュと淫らな水音が拍子をとる。
「ア! ……アァッ!! ……イ、タイ……」
ピアスは身悶えるように、自らの乳房を揉みしだいた。
それは更なる激しさを求めているようで、ムクムクと熱い欲望が沸き起こる。
ハンス(仮名)は抱えている太股をなおも開かせ、腰を迫り出してピアスの奥深くを求めた。
「イヤ…イヤ……アアンッ、アアッ…!」
容赦のない肉槍に、ピアスが幾度となく、極まった声をあげる。
ハンス(仮名)はゾワゾワした射精感を覚えると、快感の頂点を目指し腰の動きを早めた。
「アッ!!」
ピアスが極まった声を上げ、肉棒の先から精液が噴き出た。
ドドピュッ! ドドピュッ!
固まりのような射精が繰り返され、ピアスの足をギュッと抱きしめる。
そのまま腰を押しつけ、肉棒を子宮口に届かせると、脈動の迸りを幾度も繰り返した。
そしてピアスの紋章が光り、光が収まると、それはハンス(仮名)の元へ委譲されていた。
ふたつの息づかいと嗚咽が、静かな室内に繰り返される。
身を離すことも忘れ、ふたりは絶頂の余韻に浸っていた。
「…負け…ね、……あたしの…」
その微笑には、微塵の悔恨もなかった。
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