インターミッション
■「今日はセーラー・デーなの」
ハンス(仮名)はりりんを、しげしげと見つめた。
馴染みのない服装が物珍しかったのである。
「セーラー…水兵さんの服なの?」
「うふふ。偉大な国のね」
「ふーん。“偉大な国”って、どこ?」
「それが国の名前なの」
なんとも、自惚れた国もあったものである。
まぁ、荒野ばかりで“華の国”を名乗るよりは、かなりマシではあるが。
「うふふ。似合う?」
りりんはハンス(仮名)の不躾な目に、わるい気はしないようである。
体を捻り、悩ましげなポーズをとってくれる。
「うん。とっても、かわいいよ!」
「よかった」
いつものブラ姿も魅惑的ではあるが、このセーラーというのもなかなかである。
りりんには少し薹が立っているようにも思えたが…。
それは口に出さないことにした。
後の逆襲がワクワクワ…いや、恐ろしかったのである。
「たまにみんなで着るの。
船員さんたちに特に人気があるわ」
そういえば…と、ハンス(仮名)はロビーの人魚たちを思い出した。
色とりどりではあったが、みな、おそろいのセーラーであった。
どの人魚もよく似合っていて、いつもより四割増の華やかな光景。
あんな海軍があれば、ある意味、無敵であろう。
そんな風に鼻の下を延ばし、ハンス(仮名)は服を脱ぐ。
りりんは服を脱ぐことなく、香炉に月光石をくべた。
そして月光石の灯で下半身が変わると、赤いパンツみたいなものを履いた。
「なんでそんなの履くの?」
ハンス(仮名)が不思議そうに聞くと、りりんは落胆したように溜め息をついた。
「ハンス(仮名)の世代は馴染みがないのね…。
失敗しちゃったかしら…」
りりんは、急に恥ずかしげに、モジモジ…。
厚い布地の赤いパンツから、にょっきりの白い太股。
すんなりした足が、いつもよりムチムチという感じに見えて…思わず、ゴクン。
「し、知らないけど…そのパンツもかわいいよ」
「うふふ。ありがとう。
これはブルマっていうの。
人魚の活動家が考案した、戦闘服なのよ?」
上は水兵、下は戦闘服。
なにやら可愛くも、物騒な出で立ちである。
「うふふ。ウ・ソ」
りりんは貞操帯を外すと、ニッコリ笑った。
「もう。また信じちゃったよ…」
「うふふ。ハンス(仮名)って、意外とマジメよね。
そこに寝て」
いわれるがままに仰向けに寝そべると、りりんはいつものように湯で身体を流してくれた。
そして自分も服の上から、湯をかぶった。
濡れたセーラーがペッタリと肌に貼りつき、透けた乳首がなんともイヤらしい…。
りりんはクスリと微笑むと、いつもと違って、頭をハンス(仮名)の足元へ、お尻をハンス(仮名)の頭に向けて跨がった。
“今日はセーラー・デー”。
脱がずにスルのが基本であるらしい。
[協力]ぎゅっと!(U・Me SOFT)
赤いブルマのお尻が目の前にくると、ハンス(仮名)はなにやら、気恥ずかしさのようなものを感じた。
同時に、裸のお尻よりも、ちょっとだけ興奮を覚えてもいた。
「触ってもいいわよ…て」
「え?」
「いう前からもう触ってるのね…うふふ」
据え膳あらば、手を伸ばすな、というのが無理であろう。
赤いブルマは、安っぽいピロードみたいな、不思議な手触りだった。
追い出されたとはいえ、元・王子。
もっと手触りのよい、高級なビロードを知っている身だ。
しかし、このブルマというものは…。
まん丸の尻と、そのぬくもりも相まって、撫で回すととても手放しづらい…。
布と肌の間に手を滑り込ませると、なんとも淫靡な感じがして、痴漢にでもなった気分だ。
そうやって撫でていると、ブルマが捲れあがり、白い尻肉が裾からはみ出した。
ブルマを引っぱりTの字に食い込ませると、股間に性器の形と割れ目が浮かび上り、妙にイヤらしく見える…。
「ハンス(仮名)ったらもう…」
肉棒を摩り洗い、りりんはクスクスと笑った。
「まるで闘牛の牛ね。
赤いブルマで鼻息荒くして、股間の角を硬くトンがらして」
「うん。ブルマって、なんだかとっても興奮しちゃうよ。
たまにやって」
りりんはまたクスクスと笑い、ハンス(仮名)はブルマのお尻を撫で回した。
と。そんなこんなでイジくり合い。
ハンス(仮名)はりりんに、身も心も、股間の袋も、スッキリ、サッパリしてもらったのであった。
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