!!!“うつぼ=かずら” {{category 本編,人魚解放同盟のピアス,nolink}} !■アジトへ行くと、エプロン姿のピアスが床に倒れていた。 {{ref_image li_room06a_b.jpg,pic}} 「ピアス! どうしたの!!」 「し、痺れて……動けない…」  助け起こすハンス(仮名)に、ピアスが弱々しくいい、飛び猫・ニーヤはまな板を見ていた。 「毒ね。“うつぼ=かずら”の突起には毒があるから」  まな板の上には、満腹のヘビみたいな魚“うつぼ=かずら”があった。  まだ捌き始めたところだったのだろう。  真っ先に落とすべき突起が、まだたくさん生えたままであった。 「ドジッたわ…うっかり背びれに触っちゃって…。  何度も料理したことあるのに…」 「“うつぼ=かずら”は、精力増強に効くんだよね」 「……おいしいからよ」 「薬は? どこかにあるんでしょ?」  ニーヤが聞くと、ピアスは棚のひとつに目を向けた。 「そこの戸棚にあるわ。  ハンス(仮名)、取ってくれない?」 「うん」  観音開きの片方を開けると、その隅に薬らしき小瓶がひとつあった。  ラベルにも「毒消し」と書いてある。 (あれ?)  ハンス(仮名)は小瓶をとると、後ろに隠されていた鍵を見つけた。  見覚えあるその形状は、貞操帯の鍵と同じである。 (なんでこんなトコに…?)  不思議に思ってニーヤに目を向ける。  しかし取り上げられた合い鍵は、ニーヤの首輪にぶら下がったまま…。  ということは、りりんの鍵か別の合い鍵か…。 「ハンス(仮名)? なにしてるの?」  ニーヤにいわれ、ハンス(仮名)は戸棚を閉めた。  鍵のことは後回し。いまはそれどころではない。  小瓶の蓋をヒネるハンス(仮名)に、ピアスがいう。 「ねぇ、…塗ってくれない?」  いつになく、しおらしい。 「毒が回ってるから、全身に塗らないと…。  この体じゃ、うまく塗れないわ……」  ハンス(仮名)はニーヤを見た。 「まあ、しょうがないわね……」  ニーヤがしぶしぶ許可すると、ハンス(仮名)はピアスを手伝い、上半身の着衣を脱がせた。  痺れ毒のせいか、ピアスの頬はほんのりと赤らみ、瞳も少し潤んでいた。  肌は汗でしっとり、奔放すぎる乳房は、仰向けの胸からこぼれ落ちそうである。  弱っているからこその色気といおうか。  くんにゃり、力の抜けた彼女の身体には、なんともいえぬ色香が漂っている…。 「ハンス(仮名)……」  ニーヤの声にハッとして、ハンス(仮名)は瓶に指をいれた。  ゼリー状の軟膏は、ひんやりして冷たい…。  それをピアスの腹につけると、彼女の身体がびくっと動いた。 {{ref_image ps_nuri.jpg}} 「ごめん、冷たかった?」 「うん。ちょっとだけ…。  うふふ…ヘンなトコから塗るのね…」 「そ、そうかな…?」  ニーヤが見ている手前、乳房には手をつけづらい。  それに魅惑的な乳房に触れたら、そのまま離れなくなるような気もしたのだ。 「…もうすこし、強く擦りこんで…ん…気持ちいい…」  腹にも性感帯はあるのだろうか…?  いやいや、単なるマッサージに対していった言葉だろう。  そう思っても、なだらかな下腹部に沿って手の平を滑らせていると、自然と股間が膨らみ、貞操帯がキツくなる。 「…ぅん……ハァ……」  ピアスのなにげない吐息さえ、愛撫されて感じる女の喘ぎに聞こえてしまう…。  相手は病人のようなもの。  しているのは、単なる治療。  いかがわしい気持ちなど、これっぽちも……いや、これっぽちの理性が消えてしまいそうである。 「おっぱいも、塗ってね…?」  ニーヤの視線が少しイタイが、病人に頼まれた治療である。 「う、うん…」  ハンス(仮名)は逸る気持ちを呑み込み、小瓶から新しい軟膏を取り出した。  そして白い胸元に触れると、手の平で軟膏を塗り延ばし、すぐに柔らかい峰へ辿り着く。  そのまま乳房の頂きへは登頂せず、奔放すぎる稜線に沿わせ、手の平をゆっくり巡らす。  たゆんと、こぼれそうな乳房が揺れると、ハンス(仮名)は思わず息をのんだ。 (わかってたけど、…ピアスのおっぱい、りりんよりずっと大っきい…。  乳輪も、おっぱいの大きさを誇示してるみたい…。  姉妹なのに、こんなにちがうモンなんだな…)  いつのまにか擦り込む手は、乳房の大きさと柔らかさを調べるようにさりげなく揉んでいた。  これは治療、かるく触れるだけ…そう意識していても、ピアスの乳房は大きすぎる。  擦り込む動作は、自然と乳房を揉む愛撫となってしまうのである…。  ほどなく軟膏のてかてかとした光りが、大きすぎる乳房の丸みを妖しく際だたせた。  ごくん、ごくん、と生唾を呑み込み、鼻息ばかりを漏らして乳房を揉み摩る。  手の平にピアスのぬくもりが伝わり、人肌の心地よさがさらにハンス(仮名)を誘惑する…。 (もっとよく揉みしだいて、シコッた乳首をチューチュー吸ってみたいな…)  戸棚に貞操帯の合い鍵もある。  お目付役のニーヤをなんとかすれば、そのまま、ピアスとえっちしてみたい…。  そう強い欲求があるものの、ソレはそれ。  紋章がかかっていることもあるのだ。  弱っているピアスとえっちなど、フェアではない。 「どうしたの、ハンス(仮名)?  耳が真っ赤よ」  意地悪くピアスがからかった。 「も、もう…ピアスからかわないでよ…」  気まずく赤くなりながら、やっぱり姉妹だなぁ、などとハンス(仮名)は思った。 「今日の勝負は、おあづけだね」  ハンス(仮名)がそういうと、ピアスは半身を飛び起きさせた。 「なんで?!  あたしなら大丈夫よ!」 「無理しちゃダメよ。  痺れるだけとはいっても、“うつぼ=かずら”の毒は莫迦にできないんだから」  ニーヤがいたわるようにいった。  いつもの喧嘩相手とはいえ、こんな時には心配になるらしい。 「ニーヤのいうとおりだよ。  今日はやめよう?」 「大丈夫だって、いってるじゃないッ!」  突然の癇癪に、ハンス(仮名)もニーヤもびっくりしてしまった。 「あ、わかった。  あたしに勝つ自信がないのね?  そうなんでしょ?!」 「勝つとか、勝たないとか、そういう問題じゃないでしょ?」  憤慨した飛び猫がたしなめた。 「別に今日じゃなくてもいいじゃない。ね?」  ハンス(仮名)がいうと、ピアスは不満げな顔を向けた。 「じゃ、いつならいいの?」  ニーヤが首を横に振る。 「とにかく、今日はダメだよ。  今日は、解毒に専念しよう?  ボクとニーヤで看病してあげるからさ」  ピアスは、ぶすッと口を尖らせた。 「わかったわよ。  それじゃ……ハぅッ!」  ピアスは急に、苦しげに胸を抑えた。 「ど、どうしたの?」 「な、なんか、急に……熱く…ぅっ…!  ハンス(仮名)…、あんた、ナニ塗ったの…?」 「な、なにって、ボクはピアスのいうとおり……」  薬瓶を見て、ハンス(仮名)は息をのんだ。 「催淫剤ッ?!」  ラベルを見た飛び猫が、驚きの声をあげた。 {{size 5,"「ハンス(仮名)!"}} {{size 5," アンタ、なんてもん、塗ってんのよッ!!」"}} //{{counter2 mer03Count}}