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萌え小説 番外02.4

うちの子ご自由にお描き下さい同盟



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 はじめての計画


 小町 好美(こまち よしみ)は未熟児として産まれた。
 身体の発達も遅く、運動は苦手。自然と本が友達となった。
 男子への興味もなく、憧れは微笑の素敵なゆり先生。
 よくいる女の子のように、好美もまた、やさしい美人先生へ幼い恋心を抱いていた。
 それらが変化したのは、一年ほど前のことだった。
 初潮を境に胸が膨らみはじめ、腰は括れて、臀部はふくよかな丸みを帯びた。
 好美の身体が、みるみる女性らしさを備えていったのだ。
 まるで遅れを取り戻すかのような発育に、好美は戸惑わずにはいられなかった。
 男子の目も気になった。
 視線を反らすようなその仕草は、「見てはイケナイ、イヤラしいモノ」、そう蔑まれているようだった。
 それまで目立つ存在でなかった好美には、それが異性への意識とは知るよしもない。
 オンナのコの疼きを覚えてからは、オトコのコへの興味が頭を離れなくなった。
(おちんぽで埋めれば、治るのかな……?)
 まるで治らぬ病のように、ときたま現れる、女性器の疼きと火照り。
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 好美はあどけない妄想をしながら、どこか物足りぬ性器を慰め、決まって罪悪感に囚われた。
 それがフツーであると、本でも授業でも教えてもらったが、好美にはとてもイヤで堪らない。
 自分が自分でなくなるような、そんな恐ろしささえ感じる。
(コドモの身体のまま、オトナになれればいいのに…)
 鏡を見る度にそう思う。
 清楚な優等生然とした容姿を、キライではなかったが、本当はそれに似つかぬ、イヤラしくて穢らわしい自分…。
 話せるほどの親しい友人もなく、思い切って体験教室へ参加してみたものの。
 好美は“はじめて”がコワくなって、直前で逃げ出してしまった。
 意気地のない自分に沈みながら、人気のない場所を探して校舎を歩く。
 ハンカチにくるんだウィンナーは、練習用の偽物おちんぽ。
(なにしてるんだろ…わたし……)
 ため息をついて出会ったのが、中沢 良子(なかざわ よしこ)であった。
 同じ悩みを抱えた良子は、同じように練習用の偽物おちんぽを持っていた。
 まるで双子の自分に出会ったかのよう。
 自然と微笑がこぼれた。
 “それがフツー”であると、はじめて自分を肯定できた。

 はじめての親友。
 そして、誰にもいえない、ヒミツを共有した、もうひとりの自分…。
 寝息を立てる良子を見つめ、好美は繋いだ手に唇をつけた。
「すき…」

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