りりんの紋章
■湯殿は館の外観以上に、立派なものであった。
いや、豪奢・贅沢といった方がよかろう。
形の揃った美しい石材、凝った文様の大きなモザイク、そこココの見事な彫像。
止めどなく湧き出す湯の量だけでも、それを用意する手間、金額は、相当なものである。
ハンス(仮名)がいくら元・王子だとて、これだけの贅沢な湯殿はみたことがない。
おそらくは娼館の資本自体が、ギルドのものなのだろう。
諸侯を持てなし、たらし込むなら、これほど効果的なものはない。
ここに娼館の美姫を総動員してはべらせれば、どんな堅物でも籠絡はたやすい…。
そう思われた。
ハンス(仮名)はポカンと、口を開けたままであった。
泉のような湯船の縁にりりんを降ろしてから、ずっとそのままである。
「まるで狐につままれたみたいね。
温泉は初めてかしら?」
りりんはハンス(仮名)を見て、おかしそうに笑っていた。
「んと。なんだかうまく行き過ぎで、信じられないっていうか…」
まったくである。
本来ならそれなりのクエストの後、やっと紋章を見つける予定であるのに…。
チート・プレイの度が過ぎるのである。
「ハンス(仮名)はわたしとえっちしたくないの?」
「ううん。そんなコトないよ」
「でも、姫さまのことが気になる?」
「う、うん。ちょっとね…」
姫さまがニーヤの報告を聞いたら、どんな顔をするだろう…。
そう思うと、ちょっと躊躇ってしまうのである。
「うふふ。“ちょっと”なら問題ナシね」
りりんに微笑まれると、ダレも文句はいえない。
さきほどのニーヤへのあしらいからして、ハンス(仮名)にはそう思えた。
「ねぇ、りりん?
えっちして紋章を集めるって、ホント?」
ココは娼館で、りりんは娼婦である。
それが本当なら、とっくにりりんから紋章はなくなっていると思うのであるが…。
「ホントよ。
えっちして、イカせてあげるの」
なるほど。
つまり今まで、りりんをイカせられる男がいなかったということである。
しかし…。
「ボクにできるのかなぁ…」
「うふふ。だから、やってみるんじゃないッ!」
いうが早いか貞操帯の鍵を外すと、りりんは貞操帯を放り投げた。
「わッ!」
という間もない。
どこぞの怪盗のように、ハンス(仮名)のズボンをパンツごと下ろしていた。
「ね、ねぇ、りりん?」
「なあに?」
りりんはすでに、大きくなっていたハンス(仮名)のおちんぽを摩っていた。
その手は柔らかく、やんわり肉幹を行き来するたび、胸は高鳴り、息苦しくなる。
「もうちょっと、や・さ・し・く・シて?」
「もう、ネンネみたいなこといわないで」
「だって身体、まだ洗ってないし…」
「男臭くて、ゾクゾクしちゃう!」
「そ、それにほら、コンドームもつけてないし…」
「コンドームって? おいしいのかしら?」
「お、おいしくはない…かな…たぶん…」
「わたしは、ナマのおちんぽが好きよ…」
「ちょっ…」
りりんがおちんぽを銜え、ハンス(仮名)は二の句を続けられなかった。
「…ン……んん…んふっ……」
りりんの口内は熱く、その奥まで肉棒が吸い込まれるようであった。
二度、三度とシャブり舐められ、自然と吐息が漏れてしまう…。
「うふふ…気持ちイイ…?」
魅惑的に微笑むりりんは、情熱的に雁首を弄り舐め、肉幹をほどよい力加減で扱く。
そのあまりの気持ちヨサに、ハンス(仮名)はすぐに限界を覚えた。
「り、りりん…っ…!」
絞り出すようにいうと同時に、肉棒の先端から精液が迸った。
りりんが肉幹を激しく扱き、何度も、何度も、脈動の快感を湧き起こさせる…。
ハンス(仮名)は犯されるように射精を導かれて、快感よりも、放尿を観察されているような恥ずかしさで身体が熱くなった。
ひとしきり射精が収まると、りりんは顔を穢す白濁を気にすることもなく微笑んだ。
「うふふ。意外に早いのね。
タマってたのかしら…?」
ハンス(仮名)はなんともバツわるそうに、俯いたままであった。
「あら、どうかしたの?
まるで、童貞をムリヤリ奪われたみたいな顔してるわよ?」
「……うん」
頷いたハンス(仮名)に、りりんは目を丸くした。
「……もしかして、初めて…なの…?」
「い、いや、そうじゃなくて……その…」
言葉とは裏腹に顔が火照る。
りりんの顔をまともに見られない。
「だって、子供が300人もいるんでしょ?」
「…えっちしなくても、子供はできるんだよ」
「うそッ?!」
「ボクは触っただけで、処女を妊娠させられるんだって」
自嘲していうと、りりんは吹き出さずにはいられなかった。
りりんの笑い声は、鈴音のように耳によいものだったが、ハンス(仮名)にはとても、居心地がわるく感じられた。
りりんはひとしきり笑うと、顔の穢れを湯で流し、申し訳なさそうに謝った。
「ごめんなさい、ハンス(仮名)。
その…そんなこととは、思ってもみなかったから…」
「いいよ。莫迦されるのは馴れてるから…」
その声には、ロビーでの陽気さはなかった。
りりんはハンス(仮名)の手をとると、自分の隣に腰を下ろさせた。
りりんの瞳は、ハンス(仮名)のよりも、少しだけ高い位置にあった。
りりんがハンス(仮名)の髪を、優しく撫でる。
ハンス(仮名)は姉に慰められる、末弟のような気分になった。
「ねぇ、ハンス(仮名)…?
なんで、わたしの紋章が欲しいの?」
「りりんとえっちなことしたいから」
りりんは小鳥のようなキスをひとつくれた。
「姫さまに言われたから?」
「……うん」
りりんはクスリと微笑んだ。
なにもかも、見透かしてるみたいな微笑だった。
(この人に、隠し事ができる人がいるのかな…?)
「好きなの? 姫さまのこと」
「そういうんじゃなくて――その……」
“好き”ではあるが、だからいわれたことをしているのではない。
ハンス(仮名)は躊躇うように言葉を探した。
「姫さまの笑った顔が見たいんだ。
生まれてから、一回も笑ったことがないみたいでしょ?
自分の故郷に帰れれば、笑ってくれるんじゃないかな…って」
りりんの瞳って綺麗だな…。
まるで暖かな海みたいだ…。
ハンス(仮名)はいいながら、そんなことを思っていた。
「ゴメン…他の女の子のことなんか話して…」
「うふッ。
エチケットは心得てるのね」
りりんに微笑まれると、なんだかとても照れくさかった。
「もっと顔を、よく見せて…」
そういってりりんは、ハンス(仮名)の頬に手を添え顔を近づけた。
りりんにそうされると、どんなときよりも胸がドキドキと高鳴った。
「若い頃は…こんな感じだったのかしら…御祖父様も…」
「ねぇ、りりんは爺ちゃんとは――その…」
「えっちしたか…知りたい?」
「や、やっぱりいい! 聞きたくな……」
りりんがハンス(仮名)の唇を塞いだ。
今度は甘く、蕩けるような口づけ…。
「うふふ…キスはうまいのね」
「先生がいいんだよ」
「そう? いろんな唇を知ってるキスだわよ?」
ほっそりの指が、うなじを指差す。
「キスして…」
艶かしい、白いうなじ…。
ハンス(仮名)は髪の放香を確かめ、美しい曲線にキスをした。
そこに紋章があった。
「はン……」
りりんが身を震わせ、形のよい唇が吐息を呑み込んだ。
「もっと…ァ…っ…」
求められるまま、キスを繰り返し、甘噛みするように唇を這わせる。
りりんはくすぐったそうに身をよじらせ、ハンス(仮名)は細い肩に手を添えて、白いうなじを追い求めた。
「…わたしね…そこが一番、…ン…感じちゃうの……。
身体がビクビクして…ぅ、ウズいて……あンっ!」
ブルブルっとりりんの全身が震え、一粒の涙がポロリとこぼれた。
「ンフっ! 感じすぎちゃったみたい!
おかしいでしょ?」
感じ泣きなんて、気丈夫なりりんらしくもない。
ハンス(仮名)は支えてあげたくなるかよわさを感じ、同時にりりんという女への興味をひどく掻き立てられた。
「ううん。おかしくないよ。
もっと教えて…りりんのこと…」
エメラルド色の瞳が、ハンス(仮名)の瞳を見つめていた。
それはまるで、心の奥底まで覗き込もうとしているかのよう。
りりんになら、覗かれてもいい…。
ハンス(仮名)はそんな風に思った。
「あたしの
「リンスイ…?」
「“鈴の睡り”。
誰も知らない、わたしの本当の名前……。
“正銘”を知らなければ、えっちしても、紋章は譲り受けられないの」
「鈴睡…」
呟くと、りりんが入り込んでくるような、不思議な語幹だった。
「…あげるわ、あなたに……。
わたしの紋章……」
りりんの唇がハンス(仮名)の唇を求め、ハンス(仮名)の唇もそれに応じた。
はじめは軽く、次第に深く……。
まさぐるように、舌が互いの口内に入り込み、いつしか舌同士を絡め合う…。
そうしながらりりんは、慣れた手つきで、香炉のようなものに月光石をくべた。
うすぼんやりとそれは光りだし、唇を離すと、りりんの下半身には、真珠のようなきれいな足があった。
りりんはたおやかに立ち上がると、躊躇うように背を向ける。
そして唯一の着衣を取り去り、長い髪を前に垂らし、白い背中を露わにした。
その見返りの裸体は、神話の女神のような見事な美しさだ。
紋章のあるうなじの曲線、なだらかな白い背中、しなやかにくびれた腰、肉付きのよい白い臀部…。
思わず手を延ばさずには、いられなかった。
「…柔らかい…りりんのお尻…すべすべして気持ちいいよ…」
まんまるのふたつの白い丘は大きく、その肌触りは、赤ん坊のもののように滑らかだ。
りりんは腰を下ろしたままのハンス(仮名)に、やさしい目を向けていた。
「お尻を撫でるのも、初めて…?」
「メイドさんのお尻には、よくイタズラした。
かるくタッチすると、みんなびっくりしてくれるんだ。
おちんぽが勃つようになってからは、…たぶん…はじめて、かな…」
「うふふ…」
それは童貞への嘲笑ではなく、なにもかも受け入れてくれる、聖母の微笑み。
イタズラな天使を誘惑する、イケナイ女神の微笑だ。
「教えてあげるわ、あなたに。
いろんなこと……」
りりんはハンス(仮名)の手を取ると、背を向けたまま、腕の中に腰を降ろした。
肩越しに見るりりんの胸は乳首がツンと上を向いていて、乳房は大きさもさることながら、その形もとても美しい。
りりんは手にしていたハンス(仮名)の手の平を、ブラのように自分の乳房にあてた。
「乳房は下から…それがいいの…」
「うん……」
おそるおそる、両手の乳房の感触を確かめてみる。
たゆんと、弾むような弾力…。
「おっきい…」
思わず呟くと、りりんはクスリとはにかんだ。
ゆっくりと、手の平に余る乳房を揉み始める。
下から上へ、大きさ、重さを確かめるように揉み上げ、その柔らかさと手触りにすぐに虜となった。
「そう…やさしく揉んで…うん……うまいわ……。
…ハァ…いい感じよ……」
りりんがうっとり吐息を漏らす。
香る芳香に誘われ、ハンス(仮名)はうなじの紋章に唇を這わせた。
ヨワイうなじを責められ、りりんの身体がビクビクっと震える。
「もう…イタズラ好きね…あンっ……いや…」
いうほどりりんはイヤがってもいない。
ポロリ、ポロリと感じ泣きをこぼしながら、頬の赤みが増していく。
ずっと年上のりりんが、自分の愛撫であられもなく身悶えている…。
そう思うと、勃起した股間がまた硬くなった。
「…ン…わかる…? …勃ってるの……」
「うん…ここに来てから、ずっとだよ…?」
なんでいまさらそんなことを聞くのだろう?
硬く屹立した自分の股間を意識し、ハンス(仮名)は不思議に思った。
「うふふ。あなたのおちんぽじゃないわ。
わたしの乳首…」
いわれてツンとした乳首を摘むと、シコッた感触があった。
「あん…」
クリクリと乳首を弄ぶと、りりんがかわいく啼いた。
その甘い声を聞くと、ハンス(仮名)はとてもうれしくなった。
「ンフッ!
感じて硬くなるなんて、おちんぽみたいだね」
「うふふ。オンナのおちんぽも、もっと下よ…」
りりんが再び片手を取り、それを下へと辿らせる。
脇の下、くびれた腰を撫でさせ、内腿を撫でさせ…、時折、ビクっと身体が震える…。
それはまるで、りりんの感じるところを教えてくれているようだ。
そしてそうされて、改めてりりんの豊満な身体に感嘆する。
くびれるところがくびれ、つくべきところにつく…。
男の欲情を掻き立てる、イヤラシイ身体だ。
そうしてふたりの手は、りりんの股間へ辿り着く。
乳房越しに見るりりんの陰毛は、髪の色と同じ深い色。
湯に濡れたのか、少し湿っていた。
誘惑に駆られて陰毛を撫で、そのまま、りりんの割れ目へと指を滑らせる。
バクバクと心臓が脈打ち、ゴクンと喉ばかりが鳴る。
りりんは不躾な指を叱りもせず、割れ目を撫でられるまま、ただ微笑んだ。
「うふふ…。見たい?」
「な、なにを?」
「わたしのおまんこ…」
いきなりのえっちな言葉に、ひどくドキンとしてしまった。
これがオトナの余裕というものなのか。
すぐに返事ができないでいると、りりんは身体の向きを変えて、こちらに向かって足を拡げた。
長くしなやかな足は少し自慢げで、乳房越しに見た薄い陰毛が、ハンス(仮名)の真正面にあった。
すぐに割れ目を見つけると、ハンス(仮名)は吸い寄せられるように顔を近づけた。
甘い香りが鼻腔をくすぐると、堪らず割れ目を拡げ、中の性器に食らいつく。
「あん、ダメ…。ゆっくり、ジラすようにスルの……」
「う、うん…ジラすように…だね…」
そうはいっても、馴染みのない女性器。
感じるトコなどは見当もつかない。
鼻息を飛ばすようにしながら、ただ薄紅色の秘肉をジっと観察する。
割れ目の中のそこはジットリと濡れていて、とても鮮やかな色をしていた。
ただ見ているだけで、股間がひどくもどかしくなる。
ヒクッとおまんこの口が蠢いた。
(これがおまんこの口…。
おちんぽを入れる、おまんこの口…)
両脇の小さなビラッとしたものは、それがどんなものかもわからないが…おまんこの口だけは本能的にわかった。
そしてソレにおちんぽを入れると、とてつもなく気持ちヨクなることも…。
「り、りりんの…、りりんのおまんこ、とってもきれいだ……」
うわずった賛辞を聞くと、りりんはやさしく髪を撫でてくれた。
待てを解かれた犬のように、りりんの性器に舌を延ばす。
今度は注意深く、脇の小さなビラッとしたものから…。
ペロッ、ペロッと、舐め繰り返すと、時折、りりんの身体がビクッと震える。
「気持ちイイ…? りりん…?」
「…ええ…とっても…感じるわ……ン……い……いいわよ…。
…ハァ………そう、ジラすように……い…いいわ…」
うわずった声からも、りりんが興奮していることがわかる。
そして自分も、それ以上に興奮していた。
自分の動悸がうるさく感じるほどだ。
しばらく言葉もなく、りりんの吐息だけを聞きながら、りりんのおまんこを舐め続ける。
りりんは大きな音を立てて吸いつくと、とても興奮するらしい。
「…ンン…ハァ…ハァ…ン…っ……」
吸いつく度に息を呑み込み、その吐息はどんどん荒くなっていく。
今ではりりんの頬は真っ赤に紅潮し、白い太股までが桜色に染まっていた。
おまんこを大きく舐め上げると、舌が小さな突起を見つけた。
「ソ、ソコ…ソレが、オンナのおちんぽ……」
ビクンとりりんの身体が大きく震えたことからも、ソコがとても感じることがわかった。
「感じるの? りりん?」
「…ええ…すごく…っ……」
包皮に包まれた、小さな突起。
その包皮を捲り露わにすると、りりんの身体は、はしたなくビクビクっと震えた。
「イッちゃったの…?」
「うふ……かもね……」
微笑むりりんの額には、ジットリと汗が浮かび、前髪が貼りついていた。
「ねぇ…ちょうだい、わたしにも……。
あなたのおちんぽ…シャブりたいの…」
一時も離れたくない、そんな感じでハンス(仮名)はりりんへ下半身を向けた。
仰向けに寝たりりんが、自分を跨ぐハンス(仮名)の股間に手を延ばす。
そして先刻の激しさとは逆に、あやすように陰嚢から肉棒を撫であげる。
ゾワゾワ、騒めくものを感じながら、ハンス(仮名)は再び、りりんのおまんこへ舌を使いだした。
「うふふっ、かわいいわ…あなたのおちんぽ……。
さっき出したのに、もうこんなになってるのね……」
半ばうっとりした声に、お世辞は感じられなかった。
「気持ちいいよ、りりん……。
もっとやって…」
「あたしもよ……ハンス(仮名)……。
…あ、……ぁん……う、ぅん……」
ハンス(仮名)の丹念な努力で、おまんこの口はその洞穴をぽっかりと開き、愛液の蜜を外にまで漏らしていた。
酸味のあるその蜜を、膣内から中指で掻きだし、音を立てて啜る。
りりんの膣内はヌルヌルとして、差し入れた指もとても気持ちよかった。
「……うん……ふぅん………ん…ふ……。
ア、ぁん…うぅん………あん……」
りりんもまた、先走る汁を欲しているのだろうか…。
りりんはやんわりと肉棒を摩りながら、舌で真っ赤な雁先を舐める。
その朱い生き物のような舌、与えられる快感…。
なにもかも任せたくなってしまう。
…くちゅっ……、くちゅ…っ……。
…ぴちゃ…っ…、ぴちゃ…っ……。
舐め会う二人による猥雑な二重奏が、湯殿にかすかな木霊を作る…。
「ね、ねぇ……、りりん……」
逆上せあがった声を出すと、りりんもまた同じように返事をした。
「なぁに…?」
「…たまんないよ、もう……りりんのおまんこに入れたい……」
「わたしもよ…。あなたのおちんぽを、入れてもらいたい……」
りりんが肉棒から手を放すと、ハンス(仮名)は起き上がって位置を変える。
りりんは寝そべったまま、自身の割れ目に手を添えて開き、紅色に充血した中身をはしたなく見せて待っていた。
「わかるでしょ…? 入れてもらいたいトコロ…」
「うん。わかるよ…おまんこの口、ヒクヒクしてるもの…」
りりんの淫らな姿を見て、ビクビクと肉棒が揺れた。
「うふふ…あなたのおちんぽも、待ちきれないのね…」
剛直に手を添え、狙いすますようにりりんのおまんこへ近づける。
肉棒の先端が愛液を漏らす淫靡な口に触れると、堪らずりりんにのしかかった。
荒々しく突き進む肉棒を、りりんの膣内はぬぷぬぷと暖かく迎えいれる。
ふたりはほぼ同時に吐息を漏らし、その身体を震わせた。
それほどに強い快感を感じながらも、肉棒は勢いを止めなかった。
本能のままにオスの腰が動き、肉棒を熱い膣内に突き進ませ、雁首をヌルヌルの膣壁にコスリ掻きださせる。
リズムもなにもない、傍若無人、乱暴な腰使い。
それでもりりんは、甘く鼻にかかった吐息で合わせ、メスの腰を揺らしていた。
「…うん……ン…うん…、うん…、…フ…んん…っ…」
ゆるやかな下腹部が波打ち、切なげな瞳はジっと相手の瞳だけを見つめる。
その潤んだ瞳は、もっと激しさを求めているかのようだった。
ハンス(仮名)は、丸い餅のようになった乳房を強く掴み、激しく揉みしだいた。
大きく弛む乳房にサディスティックな興奮を覚えると、りりんの膣内で肉棒がまた大きくなった気がした。
「…気持ちイイよ…りりん…りりんのおまんこ…とっても気持ちイイ…」
絶え絶えとなった息でも、いわずにいられなかった。
味わっている快感を分かち合いたかったのだ。
「…わたしも……いい……もっと…もっとちょうだい…もっと…おまんこの奥まで……。
…あなたのおちんぽ……もっと奥まで…ネジこんで…っ……」
まるでブツけ合うかのように、ふたりは互いの性器を交雑させる。
その動きをひとつに、ふたりの性器がグチョグチョと歓喜の音を立てる。
「も、もう…で、出ちゃうよ……」
「…いいわよ…そのまま……止めないで……。
…出して…あなたの精液…いつでも欲しいの…っ…。
…いっぱい…欲しいの…ッ…!!」
荒く激しいふたつの吐息…。
りりんのうなじが、鈍く瞬いていた。
ハンス(仮名)は、紋章へ吸い込まれるように唇を這わせ、押し込むように腰を動かした。
「…ア…ハァ……ア…アァッ…!!」
りりんの絶頂と共に、脈動の快感に襲われた。
背筋を伝い、脳天を貫くような、強烈な快感…。
のけぞるりりんの膣内に、脈動を続ける肉棒を押し込み、精液を吐き出す快感を貪欲に求め続ける…。
なにもかもが白く消え去り、荒い呼吸だけが聞こえた。
すべてが温かかった。
なにもかもが満たされ、りりんに包みこまれていた。
そして一つだったことに気づいたのは、ふたりの呼吸が整いだしたころだった。
「…うふふ……あなたのおちんぽ…スゴイのね……」
「…りりんのおまんこも……スゴかったよ……」
はにかみながらそういうと、どちらからともなく、クスクス笑いがこみあげた。
「……ねぇ……キスして…」
りりんの頬には、感じ泣きの小川ができていた。
泣きボクロにキスをするとしょっぱい味がし、唇は溺れてしまいそうなほど温かかった。
りりんに撫でられるのも、とても心地よい。
繋がったままのアソコが、すぐに互いを求めだす。
そしてハンス(仮名)は、りりんが大切な人となったのに気づいた。
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